石室内の副葬品は、そのほとんどがすでに持ち去られていました。しかし、わずかに残された品じなから、大和王権と密接な関係をもち人びとに繁栄をもたらす指導力を発揮した、科野のクニの最初の王の姿をみることはできます。見つかった三角縁神獣鏡片は、中国製の大型鏡です。大和王権から全国各地の王に、政治的な関係を結んだ証として与えられたと考えられ、長野県下では唯一のものです。
古墳時代前期の古墳には、武器(剣・刀・矢)とともに鎌、ノミなどの農具や工具が副葬されるのが特徴です。中期以降の古墳では、多量の武器や馬具などが副葬されます。
この二つの土器は小型丸底鉢と呼ばれるもので、当時の政治や文化の中心である近畿地方の影響のもとに作られた土器です。この科野のクニが当時、近畿地方をはじめ各地と、盛んに交流していたことがわかります。